令和6年能登半島地震<第二次活動ログ3(志賀町セクション)>5月5日~5月9日

5月5日:狭い路地で斜めになってしまったブロック撤去

次の案件…実はこちらは昨日から並行着手しています。
狭い路地で斜めになってしまったブロック(耐力を失った状態で危険)の撤去依頼です。ハッキリいってこれは私の重機では無理なんです…路地が狭すぎて通れません。でも…何か方法がないか?と依頼者様と30分ほど相談させて頂きました。道路の向かい側はこんな状況です。倒壊家屋が目立つ地区になります。

▲ 悩んだ挙句!重機が敷地に入れるように一部を倒し、敷地側から砕いて行く作戦にしました。
決めたらすぐにやりたくなってしまうのが私の長所!(短所??)。依頼者様と意気投合し「やってみましょう!」と実施。重機のパワーも十分!見る見るうちにブロックをなぎ倒し粉砕。(ただこれをダンプに積むのは大変そうですが…)

ブロック塀を解体している家の依頼者様!ピアノとサキソフォンとディンギーがご趣味!!この建物の中に防音室(音楽室)を自作している途中なのです。やっぱりね~音楽って素晴らしいんです!!ある種、言語ですよね。本当に素晴らしい依頼者様ばかりご縁があり、感謝なのです!。

ブロック塀の距離が長く、しかも重機もダンプも進入できない裏路地生活通路での作業…。「下手をすると4~5日かかるかな?」と読んでいます。解体するとバラバラに砕けるブロック塀は、ダンプへの積み込み導線が確保できないと数倍も困難な作業になります。気合を入れて挑みます。

▲ ダンプ二回目満載準備中の途中経過です。写真では解りませんが、重機の後方部分には別のブロック瓦礫山があるので、どんなに急いでも今日は終わりません。重機で積み込めるのは半分。あとは手で積み込むしかない現場です。忍耐が求められます!!

先日作業させて頂いた山のお寺の事が気になり、継続現場のブロック搬出2回目の後、住職に会いに行きました。結局「宗教法人=公費解体出来ない」ので、本堂も釣鐘堂も総本山が分配する僅かな費用しか助成がありません。しかも檀家さんの数が激減した山村部のお寺では、住職の持ち出しによる解体となります…檀家数が10軒ではお布施云々の話で解決できません。

せめて、谷に落ちてしまっている釣鐘堂だけでも解体及び「鐘の救出」だけでも何とか出来ないか?と、ずっと考えています。
私は特定の宗教に属していませんが「夕焼けこやけで日が暮れて~山のお寺の鐘が鳴る…」この歌の作詞は多摩出身の中村雨紅先生、作曲は長野県長野市出身の草川信先生なんです。そう…長野県の作曲家なんですよ!!(※2019年豪雨災害では長野県中野市で作曲家の中山晋平先生のご子孫にあたる方とボラ活動させて頂く事が出来ました)

宗教法人云々は良く解りませんが、音楽と言うのは屈抜きで瞬時に情景をイメージさせてくれます…。釣鐘の音も同じです。その山里を象徴する究極のBGMだと私は思います。釣鐘堂の再建までは私には出来ませんが、音屋としましては鳴る物を放置できない衝動に駆られるのです…。歴史的にも第二次世界大戦で供出され、その後再建された貴重な鐘でもあります。

ただ…非常に危険度の高い作業です。平らな地面に落ちた釣鐘堂ではななく、谷に落ちています…。でも何とかできないものか??と「NGO日本警察消防スポーツ連盟事務局」の志澤様に相談しています。

▲ この記念石碑のある台座上に梵鐘を鎮座させたいんです…。音は出ないけど、いつの日かこの鐘が山里に鳴る日が来たら…その音を聴きに行きたいです。特定の宗教法人を支援るすんじゃないんです。山のお寺の鐘を救出したいんです…。こちらはNGO日本警察消防スポーツ連盟事務局様に案件相談中です!

今日は現場に重機を置いてきました…。ブロックの山を撤去しないと出られないというのもありますが、実は何往復も凸凹の道を走っていたせいで、重機屋根を支える支柱のボルト1本が破断…2本で止まっているのですが、そんな状態で凸凹道を走ったらたぶん屋根が落ちます。なので現地に置いてきました。んんん…新品のキャタピラも、既に瓦礫走行でボロボロです(^^;でもそう言う物ですし、ボロボロになればなるほど町は綺麗になっていく!!そう信じて重機様にも頑張って頂いています。

5月6日

志賀町での活動8日目。第二次活動としてはトータルでもう12日目です。なんだかんだと、今回の活動も残すところ(予定では…)10日…半分以上過ぎました。一昨日から開始している路地のブロック解体・・・今日は午前中にそれを終え、午後には灯篭案件を2件行う予定です。(※本日までで通算14案件完全完了で進行中は1件です。)

現場が遠いので早起きをしています。志賀町の富来(とぎ)と言う地域に向かいますが、何だか今朝は朝からものすごい数のショートメールが入りました。「あれ?何だろう??」と読ませて頂いたら、信濃毎日新聞1面TOPに私(当団体代表・櫻井)の記事が書かれているとの事…。画像で内容を頂きました。

何だか恥ずかしいですがボランティア活動先で読ませて頂き、また読んでくれた知人友人からのエールに元気を頂きました!!ありがとうございます><!

今回の活動に向かうその日には、別の新聞(東信ジャーナル)にも取り上げて頂き、4月中にはSBCラジオにも二週に渡ってお呼びいただきました…。当ボランティア団体の参謀…良き理解者で極めて悪友!?でもある山﨑ご夫妻が各メディアに〝要注意人物!?〟として売り込んで下さり、こんな事になっています(笑)。私櫻井はメディアを制作する側なので表に出るのは苦手なのですが、今後のボランティア活動や他県からの能登へのエールを絶やさぬ為にも、ある意味ネタ?の一つになれば…と言った思いもあります。

▲ 出発日4/25の「東信ジャーナル」(※起業家さんや会社様で購読される歴史の長いタウン誌)

さて!そんな訳で、長野県内で妙に露出の増えた!?裏方職人の私ですが、調子に乗らず淡々と…手助けを必要とされている方と共に今日も頑張ります。

今日で3日目!…と言っても初日は他に2件の作業をしてから入っていますから、厳密には2日間で完了させられた計算になりますが、狭い生活通路…路地のブロック塀を撤去する作業!最終日です。朝現地に着いたら、依頼者様が割れたブロックを手で集めて袋にいれてくれてありました。これ…大変な作業です。その袋1つに10kgずつ入っている感じでしたので、合計で250kgほどありました。この依頼者様は本当に何でも自分で頑張る方。音楽(ピアノ・サックス)も60歳を過ぎてから独学で始められ、音楽室の防音工事も自分でされたりと、バイタリティーあふれる方です。

3日間に及び、お話ししながら作業を共にさせて頂き「この建物が復旧出来たら音楽室もまた作らなきゃだし!忙しくなるんですよ~!」と前向きに夢をお話しくださっていました。私櫻井より10歳先輩なのですが、思ったんですよ…人間ってね、目標や夢があれば歳なんて関係ないんだ!って。自分もそうですが、年のせいにする事自体が老化なのかも!?。

▲ 午前11時完了!これから南下して今度は大きめの倒壊灯篭(十三重石塔など)数基を回収に向かいます。

昨日のうちに現地確認と搬出方法の打ち合わせを済ませ「田んぼ作業(田植えの時期)で不在でも一人で行っておきますね!」と打ち合わせ済みだったのですが、依頼者様がすぐに来てくれたんです!!(田んぼから私のダンプ・重機が見えたので戻って来てくれたとの事)。

依頼者様の熱い視線を感じながら回収!!重機のアームが届く所までは人力フルパワーで押し捲ります。ツカミアタッチメントが抱えきれないサイズの物は、少し持ち上げてスリングベルトを通して吊り上げ、ダンプに載せる方法で対応します。

合計2度の積み込み搬出でこちらの現場を無事終えました!重機を載せて、今度は大島と言う地域に向かいます。こちらでは、池だった窪みに灯篭が倒れこみ、ご夫婦ではとても持ち上がらず(灯篭って見た目の3倍は重いんです)途方に暮れていたとの事…。中庭まで強引に切り込んで重機を入れ込みました。
入ってしまえばこっちのもんです!ものの5分で全灯篭搬出。ただ、入ったのに出るのは難しかった~。直線ではなくて90度ターンが必要だったのですが、狭い場所では旋回が出来ません。重機(バックホー)のブーム・アームの兼ね合いで、本当に出るのが難しかったです。

赤い羽根共同募金のステッカーを見て、奥様が私に「共同募金の方ですか?」と…ですのでいつものようにご説明をしました。このダンプ・重機が全国の皆様からの寄付によって走っている事を伝え「日本中が今、能登半島の皆様の事を心から案じて心配して応援しています。だから何かあったらどうか社協経由でボランティアを要請してください!」とお話ししました。奥さま泣いてました。

本当に絶望的な時って、心にフタをして無感情になってむしゃらに過ごせるのですが、そんな事も長期となると限界があります。能登の皆様は既に限界です…。いっぱいいっぱいなんです。でも、それでも尚も挑み続けて暮らされています。まずは泣いて下さって良かったです。次は「助けて!」と言える社会に変えて行きたいです。

▲ 中庭。この池(水は抜いてある)の中に重い灯篭が転がり落ちていました。

全案件をクリアして意気揚々と志賀町社協のボランティアセンターに戻り、技術案件の報告をさせて頂きました。いつもこの時間は達成感もあり嬉しいんです。でも…「ディバイス櫻井さん」と書いてあるクリアファイルの中の案件(当団体の技術案件)は減らないんです><!こんなにやってるのに増えてる!?何故だ…って感じなのです。逆に皆さんが〝助けて〟って言えるようになってきたのかな~と少し嬉しさもあります。とにかく北陸の方は我慢強い!地方に住む方々って本当に我慢のマスターレベルです!。

と言う訳で…残業?。志賀町社協から氷見市の久目交流館まで戻る途中にある「宿女(やどめ)」と言う地区で倒壊灯篭に困られている一人暮らしのお母さん宅へ向かいました。

▲ 庭の中には巨石が点在していて重機は入れません。垣根の上から吊り上げる方法で対応します。でも重機を垣根の外で操縦しても、中の様子が全く見えず掴めません。そこでお母さんに「鏡ってありますか?」とご相談しました所、見事な姿鏡を持って来てくれました…。何となく…想像なのですが、母さんの嫁入り道具じゃないかな?と思えるような立派な物でした。その鏡を母さんに支えて頂き、それを見ながら重機ツカミを操り搬出。母さんとの息の合った連携でした!!

最初は物静かな方なのかな~と思っていたのですが、搬出が出来たら物凄く笑顔になられました!。志賀町名物の「ころ柿」と言う干し柿の生産製造をされている方で、その施設を見学させてくれたんです!!更に「これは家庭消費用で売り物にならんやつなんやけど~食べて」と、ころ柿を頂きました…。通常!ボランティアは依頼者様から物を頂く事はNGとされていますが、美味しそうでしたし有難く頂いちゃいました(^^!

5月7日

今日も志賀町での活動です。結構強い雨が降っていますが、昨日の夕方に立ち寄って搬出準備をしておいた灯篭を積み込んでゴミ置き場に運びます!。依頼者様の敷地に置かせて頂いてあったMyバックホーのエンジンを掛けたら、すぐにお母さんが出て来てくれました。積み込みは大したことではないのですが、油断すると良くないので超スローで、万が一ゴロっと落ちてもリスクのないルートで積み込みます。

「お母さん」と呼んでいますが、お若く感じるのでご年齢を聞いた見た所!「お母さんでもOKだったんだ!!」と二人で大笑いしました(笑)。息子さんが私櫻井の4歳年下なのだそうです!。昨日の日報の写真でも解ると思いますが、とてもお若く足取りも身のこなしも軽快な元気な方なのです。

この集落「石川県志賀町宿女(やどめ)地区」も今回の災害で多くの方が村を離れます…。でもこの母さんは「私はね、ここが好きやし~サツキとかツバキでしょ~ツツジもね綺麗なんよ~」と、ニコニコしながらお庭を案内してくれました(^^!

今日明日は志賀町北部の被災ゴミ仮置き場が臨時整備でお休みなので、北部の案件を急いでも非効率になります。なので少し早めに作業を終え、作業着の洗濯や重機の整備(私自身の整備?)をします。第二次活動13日間連続中なので、ちょっと一息入れさせて頂きます。久目地区交流館に戻りましたら、「sympathy pastime」の礒辺さん萩原さんが慰労会の準備を進めてくれていました!。美味しい餃子焼きパーティー!。そしていつもいつも優しく手の込んだ美味しいお料理を作って下さる岡峰さんが夕食を届けてくださいました(^^!

5月8日氷見市社協の案件!社協澤田さんと一緒に灯篭撤去<氷見市>

今日は氷見市内での活動です。第一次活動で38日間ほぼ毎日お世話になった氷見市社協の澤田さんと二人で2案件を回ります。1案件は傾いて柱がズレた家屋の修正・壁補修、近日実施のブロック塀撤去の下見を行い、2案件目では灯篭撤去です。本当に久しぶりの珍ペアでの巡回です(笑)。

「NGO日本警察消防スポーツ連盟事務局=JPFSF」のステッカーを頂く事が出来ました!。本来、JPFSFは現職の警察官・消防官・消防団員様による国際的なスポーツ連盟なので、私のように〝捕まる側…搬送される側?〟だと連盟の会員にはなれません(^^;でも!特別にJPFSFより重機班として切り込み隊長の特命を頂き念願のステッカー貼付けが叶いました><!!私にとって、これは本当に名誉な事…物凄く嬉しい!!

澤田さんと現場作業をさせて頂くのは2か月以上ぶりです。寒さの厳しかった1月~2月末まで、毎日毎日灯篭回収やブロック引き倒しなどをご一緒させて頂き、なんかもう家族と言うか?兄弟みたいな時間でした。久しぶりだけど息もぴったり!バッチリでした!!

地震で柱がズレてしまい隙間が生じた壁…。重機で梁を持ち上げて叩き、僅かでもズレを軽減させてから壁を造作してもらいます。久しぶりなのに本当に息の合う作業(^^!何だか気持ちがいい。

▼ こちらは別案件・・・。灯篭の撤去です。重くて一人二人では運べないので割ります。

下の写真の筒部分…凄く重い(約100kg)なのに、私が抱え上げて運んだら、すかさず澤田さんも「いいなぁ~持ち上げたい!」と言って抱え上げ、なんやかんやと割らずに運び出しました(笑)

5月9日:灯篭2案件完全完了!明日は大プロジェクト「釣鐘作戦!」<志賀町>

今日も志賀町での活動!。現在、志賀町では3団体が灯篭案件に対応しているそうです。当団体櫻井は毎日作業しているので本日までに14案件をクリアしています。志賀町社協様に絶大評価頂き、本当に報われる思いです。別に褒められたくて始めた事ではありませんが心の支えになります!。もちろん!一番の原動力はやはり依頼者様のホッとしたお顔…。正直、ぐでんぐでんに疲れてしまって「もう限界かな?」と思っても、依頼者様の安心したお顔を拝見すると「まだ頑張れる!」と思うんです(笑)。

本日1案件目…志賀町富来です。中庭に転がる灯篭…。この他にも家の周囲にいくつか転がっていたので、手作業で移動して積み込みを重機で行いました。

本日2案件目…同じく志賀町富来です。2案件目は道路から垣根を越えて吊り上げ。片付けた後の写真になります…。

素早く2案件をクリアした後、明日から入る山のお寺に向かいました。過疎の進む里山にあるお寺です。本堂も鐘撞堂も損壊…。本堂からは荷物類を搬出できたそうですが、釣鐘堂は鐘ごと倒れてしまったため、解体時に鐘も壊されてしまいます…。でも歴史もあり、多くの檀家さんたちのお布施で作られた大切な梵鐘…。それを何とか引き出して救出するプロジェクトを立ち上げました。

倒壊家屋から大切な物を取り出す事が出来るエキスパート!それは「消防官」です。NGO日本警察消防スポーツ連盟事務局長の志澤公一さんは9.11の時に日本で唯一救助活動に向かった消防隊の隊長です!素晴らしい精神力・人間味・そして化け物のような(失礼^^;)身体の持ち主です!。能登半島とは全く逆の茅ヶ崎から列島横断で今まさにこちらに向かってきてくださっています!!

明日は重機で釣鐘堂の屋根を解体しながら、釣鐘を救出します!。

当団体は「赤い羽根共同募金会」様のボラサポ助成を受け、多くの皆様のご支援・ご協力によりまして活動を進めさせて頂いております。常に皆様からの貴重なご寄付により活動をさせて頂いていると言う意識をもって、ひとつひとつ丁寧に案件完了に向けて活動いたしております。ご寄付くださった皆様、本当にありがとうございます。