令和6年能登半島地震<第二次活動ログ2(志賀町セクション)>4月29日~5月4日

4月29日~30日:やっと来れました!石川県志賀町!

能登半島の西海岸を有する石川県の志賀町。実は被災直後からすぐに志賀町社協のLINEを登録して「バックホー(ツカミ仕様)とダンプで行けます」とコールさせて頂いていたのですが、こちらの地域では社協のスタッフ様も集まれないほど道路等インフラが破断してしまっていましたため、結局は第一次活動ではお役に立てぬままでした…。揺れもさらに大きく被害も甚大だった志賀町…「きっと重機・ツカミがあったらお役に立てるだろうなぁ」と、本当にずっと気になっていました。

すっかり顔なじみにさせて頂いた氷見市社協様からのご紹介もあり、本日から志賀町社協様の技術系ボランティアとして活動をさせて頂ける運びとなりました。今日は志賀町社協様にご挨拶に伺うだけの予定でしたが、私に出来る案件(倒壊寸前のブロック塀撤去)がありましたので早速取り掛からせて頂きました。

翌日もブロック塀撤去の続きです!ダンプ2回分(約6t)の瓦礫でしたので、昨日~今日と2回に分けて作業をさせて頂きます。

朝、奥様がニコニコの笑顔でお迎えくださいました(^^!ご主人様からのお手紙も頂きました。本当に身に余るお言葉で恐縮ですが、私にと言うよりも、私をこの場所に送り出してくれている活動支援者の皆様、団体スタッフ、協力関連団体様、社協の皆様にかわってお手紙を受け取らせて頂きました。被災されてしまわれた方々に一日も早く安心を取り戻して頂きたい…その為にたくさんの方が協力して力を合わせて進めています。たまたま私は現場活動をさせて頂いていますが、皆様のご協力・支えなしでは成り立ちません。なのでこのお手紙!メッセージは皆様に共有させて頂きたいと思います。(※お名前等は伏せさせて頂きます)本当に何より励みになります!ありがとうございます。

さ~!今日で仕上げます!敷地入口の左右のブロック塀を完全撤去します。これを取り除かないと、寄り掛かっただけでも倒れそうですし、道路を歩く方にも非常に危険です。

こちらの家のご主人と奥様の息子さんが東京品川におられるのですが、この日報ページをお知らせ頂いたそうで「綺麗にしてもらえて本当に良かったね!安心できるね!」と仰って頂けたとの事。本当に嬉しいメッセージです。

5月1日

今日でR6能登半島大地震発生から4か月。122日間になります。

そんな本日、am7:30に富山県氷見市久目交流館を出発!am8:45に石川県志賀町の豊後名(ぶんごめ)の活動現場に着。昨日下見をした倒壊灯篭回収です。でも、ちょっとサイズが大きい…2tユンボでは絶対にダンプ荷台まで上げられない重さですが、今回の2.5tクラスだったら行けるんじゃないかな?と言ったチャレンジも兼ねてのトライです。

何とか積み込み一安心です。今回、まだ助成確定は頂いておりませんが「赤い羽根共同募金」様のロゴステッカーを重機とダンプに貼って活動しています。当団体メンバー3名で巡回中!

助成を受けるには「活動の様子が解る写真を撮る事」が求められるのですが、どうも我々は作業に必死になり写真がおろそかになる傾向があります(汗)。一般ボランティアではなく重量物や機材を多用する技術系ボランティアなので仕方がありません…。写真を撮影して事故を起こすよりも安全第一です。

続いて!次の案件現地へと向かいます。志賀町社協での技術案件は、技術ボラが自分で依頼者様に電話をしてお伺いする時間等を話し合って行う仕組みになっています。電話させて頂きましたが、とっても不安に感じておられる様子でした…やはりどの被災地でも悪徳詐欺業者が問題になっているので、不安に感じられるくらいで丁度良いと私は思っています。それに4か月間も毎日まいにち、倒れた灯篭を眺めて溜息をついて来られてきた訳ですし、思うように進まない復興の低速度感も不安要素と言えるでしょう…。とにかく、本当にご不安な声でした…。その不安を取り除く事こそが信頼関係!コミュニケーション能力!そして目標を達成する責任感だと思っています。

実は今日1日は、8年前に他界されたご主人の月命日…更に母親(依頼者様の実母)のお誕生日が5月1日だとの事で、「こんな事ってあるんよね…私は嬉しくてうれしくて」と泣き崩れておられました。「旦那様もお母様も、大丈夫だよって見守っているんですよ」そうお伝えする私も自然に涙です。ご依頼者様…この4か月、本当に寂しくて不安で苦しかったのだと思うんです。灯篭が転がっていようとも人は生きて行けますが、毎日毎日無残に転がっている灯篭を見ながら、溜息をついて暮らしていては復興に何て気持ちが向かないのです。この依頼者様が倒壊灯篭から解放される日!それがこのような日であった事は、本当に意味があった気がします。

依頼者様…本当に喜んで下さって「このご恩をどうお返ししていけばいいのか…」と仰っていました。当団体メンバーがそっと優しい声で「お母さん、恩はね~返さないで良いんですって!恩はね~先に送って贈って行くもの…〝恩送り〟だそうですよ」とお話しし、依頼者様も物凄く納得をされ「私も誰かに送って行くようにする」と笑顔で話してくれました…そんな姿にこちらとしてはやはり涙腺が緩んでしまう訳ですが…。

皆様それぞれの122日間…。

明日も石川県志賀町を更に北上して富来(とぎ)付近で活動して参ります。一人なのでゆっくり着実に進めるしかないのですが、何もしなければ何も変わりません…何かしていれば何か変わると、ただそれだけを信じて行ってきます。

依頼者様が赤い羽根共同募金のマグネットステッカーを持って写真に応じて下さったのですが、セルフタイマーでまさかのピンボケ…でもお気持ち!ありがとうございます(^^!お母さん…今夜はぐっすり眠れたかな?。

5月2日志賀町で灯篭3案件調査・2案件完了!

石川県志賀町ボランティアセンターは、水・木曜日の活動はありませんが、技術案件対応のボランティアはそれに関係なく各々が依頼者様と調整をしながら活動をします。私は今日も石川県志賀町で技術案件対応のボランティア活動です。昨日のうちに搬出打ち合わせをしておいた依頼者様の家を回りながら、同時に明日行う案件の下見・面談をするので大忙し…。でも気合十分!天気良し!景色良し!足りないのは依頼者様の笑顔。少しでもホッっとして頂けるように頑張ろうと、まずは氷見市から志賀町の「増穂浦」を目指します。

▲ 酒見と言う場所でブロック塀越しから灯篭搬出。灯篭傘は道路の反対側まで転がっていました。アプローチ的に少し難しかったですが、30分程度で全て完了!

ただ問題は、重機を載せたダンプで動いているため、重機を降ろして灯篭を積んで、重機を現場に残した状態で災害ゴミ仮置き場に運搬・排出をし、再び現場に戻って重機を積んで次の現場へ…と言う流れのため、呆れるほど効率が悪いのです。ダンプとドライバーがいれば倍以上の効率になります。とにかく走行距離が凄い事になるので、今日一日だけで燃料満タンから空寸前まで消費しました。はっきり言ってマズイです…。

 続いて「貝田」と言う場所へかなり大きな灯篭を回収に伺いました。

下の写真は玄関前の巨石です。
ご覧の通り傾いています…。この敷地内には半壊家屋の手続きや、解体決定の建物があるため、庭師を呼んで直すにしても随分先の話になるでしょう…。ですがお嬢さんの習字を石に掘り、表札となっている「お家の門番」とも言える巨石なのです…。それがうなだれていては何となく寂しいです…。なので「イチカバチカですが、重機で起こせるか試してみましょうか?」と提案。快諾の末、この家のご家族皆様が見守り応援頂きながら?「オベリスク!」とも呼べるシンボルの巨石を起こしました。

▲ 見事な文字での表札なので本当はそのまま表示したいのですが、一応ケシておきます。
30分以上皆で頑張りました(笑)直立した時は「すごいすごい~!」と大喜びでした。私は逆に家側に倒してしまわないかとヒヤヒヤでした(勿論、スリングで安全策を取っています)。

こちらの撤去灯篭を災害ゴミ仮置き場に搬出し、戻って重機を積んで…今度は「鹿頭」と言う場所へ移動!結構な登り坂が続き、道路も片側が陥没欠落している個所が目立ちます。制限速度の半分以下で走らないと車が壊れそうな感じです。こちらは明日の午前から撤去作業!離れていた石材品を手動で転がして寄せ集めておきました。
更に今度は「稲敷」と言う場所に準備に向かいます!。そして最後に「福浦港」の道路に落ちてしまっている倒壊灯篭が回収可能かどうか?を確認。当方の機材で十分対応できるので明日回収予定です!。ただ、最初に書いた通り、ダンプ1台での回収なので本当に非効率です。遅くても連続してさえ行けば確実に片付くので淡々と進めるのみです。

5月3日今日は灯篭4案件完全完了!怒涛の50m人力運び<志賀町>

志賀町での活動5日目です。昨日までの完了案件数は5案件。今日は一気に4案件を単独で完了させます!ただ…現場までが遠いんです。3tもの機材を積んで凸凹の被災道路を走るのは本当に怖い…。重機のボルトや計器類も振動で壊れました。

本日1案件目「鹿頭」と言う場所!灯篭や石の水入れ??何て言うのかな?料亭とかで金魚泳いでいるような…火鉢みたいな格好している石です。そんなのを回収!。重機で中庭にグイグイ切り込んでまいりました。
で…ダンプ1台ですから、重機を現地に置いて荷物を捨てに行き、また戻って来なければなりません。その距離・ロスが半端ではありません。ここ3日は毎日燃料が空になります。でも!やらなきゃ~終わらないんですよ。〝能書きじゃない!やるか?やれるのか??〟が私のライフスタイルですので、慣れっこです…(笑)

二案件目!中型大きめの灯篭2基を回収!同じように捨てに行って戻って重機を積みます。

続いて3案件目!ココが本日一番大変な所です。「山のお寺」です。本堂も全壊なのですが、公費解体になりません。宗教法人だからです…。総本山から義援として解体や改修の費用が出るそうですが、被災棟数が多いので一つの寺で200万あるかないか?との事…。解体しかできないですね。こちらのお寺さんは過疎化で20軒程度だった檀家さんが、被災で10軒が全壊。里山を離れました…。
そんな事情なので「灯篭や倒れた銅像だけでも回収してくれると本当に助かる…こんな様を見ていたらみんな心が負けてしまいます」と仰るのです。泣けてきます…。

超絶本気で挑みます!と言うのも、ココは50m程「人力手運び」しかできないのです。1基の中灯篭を一人で何とかします。基本転がしです。下の写真下部にヘルメットが転がっていますが、これで何となく大きさが解るでしょうか?。たぶん傘で180kg程度の物かな?…抱えて持ち上げるのは無理なので立てて転がしました。

泣きが入りそうにもなりますが、ありがたかったのはご住職がずっと一緒に歩いて「怪我しないで!気を付けて!」とお声がけくださった事。

やっぱりね…住職にも色々な方がおられますね。威張ってお布施ばかり集める寺もあります…。寺だけではなく教会もそうだと思います。結局ね、宗教と言うのはそこにいる和尚様や牧師・神父様のお人柄なんじゃないかな?。私は今のところ無宗教なのですが、こんな山寺だったら復建までかかわってみたいなぁ~なんて思える程、ご住職のお人柄に感銘を受けました。

他の場所(駐車場入り口)の灯篭も2基あったので、結局どれだけの灯数だったかな?3tダンプの乗り心地から考えると、3.5t積載!?って感じでした。淡々と前に進んで行きます。

同じように、またまた災害ゴミ仮置き場まで運びます。そこでね…今日一番お伝えしたい事がありました。

おばあちゃん(私の母親位の方)が、自転車を手で押してゴミ置き場に来たんです…よろめきながら。顔には大きなガーゼ。たぶん転んだんでしょう…ひどく傷ついたお顔でした。その方が自転車の後ろのカゴに、大きな鍋1個を積んでヨロヨロと歩いてくるんです。たまらなくなってしまって・・・すぐに声を掛けたいと思ったのですが、情けない事に涙が止まらなくなってしまってタオルで顔を拭いているうちに、ゴミ置き場入口の職員が駆け寄って捨てるための用紙と鍋を預かっていました。

こんなご高齢の母さん父さんに、こんな事をさせている日本人。コレを見ても「リハビリの一環でもある!」とか「年寄りにも仕事を与えなきゃ!」何て事を言える日本人もいるような時代ですよね。価値観の多様性は良いけど、やはり道徳概念は「人類」として不可欠ではないでしょうか?。

帰りでさえも、そのおばあちゃんは自転車に乗らないで、手で押していました。たぶんもう自転車に乗れないんでしょう。そんな母さんがナベ一個を捨てる為にトボトボヨロヨロ歩いているんです。物凄くゆっくりなんです。顔のガーゼ…痣…。悔しくて悲しくて切なくてダメでした。

涙を拭いてから駆け寄って「社会福祉協議会、社協って言うのがあってね、無料でお手伝いしてくれるんですよ!他に捨てるものや、困ったことがあったらココに電話してください…お願いだから電話して」と番号を渡しました。もうそれ以上話せない。母さんの前で泣くわけには行きません…。

人生って何なんでしょう?。。。
〝母さん。頼むからそんなにニコニコしないでください。自分の無力さと、ズルさと、薄っぺらさに私は負けてしまいそうです。〟そう思った。

名前も知らない母さん。たぶん人生でこの15秒しか向き合わないであろう母さん。
でもね、あなたの誠実すぎる生き方を私は生涯忘れません。大切な事を教えてくれた背中に…感謝。ダメだもう書けない。

▼ 今日の最終案件!道路に転がった灯篭撤去!
こちらは昨日「表札石を直した家」のお嫁さんの実家。3月末にお父様が亡くなられ「まもなくこの家で法要が行われるのですが、玄関前道路に灯篭が転がったままで…」と心を痛めておられました。その話を聞いてすぐに「私が完結させるので案件として書類作成してください」と社協に案件登録依頼しました。何とか法要に間に合いました。

生まれて、生きて、誰かを好きになったり嫌いになったり、悲しんで笑って歌って死んでゆきますよね…。生きるって辛い!とか言いますし、私もそう思います。でも、人間って致死率100%なのですから生きている今をどう使うか?なんじゃないかな。私は御尊父様にお会いしたこともありませんが、御見送りの法要…ご家族皆様が転がった灯篭を気にせずに、ただただ心やすらかにお父様を思いお過ごし頂けたらと思います。

とにかく今日は心も揺さぶられました。明日も同じく志賀町の北部で技術案件の下見・リサーチ等を行ってきます。私はお笑いのセンスはありませんが、僅かでも被災者様がホッっとして笑顔になって欲しい…その一心です。

5月4日:灯篭1案件完全完了!そして斜めになったブロック塀撤去中!<志賀町>

志賀町での活動6日目です。昨日までの完了案件数は9案件。今日は2つの案件調査(可能だったら開始)の予定で準備しておりました。技術系活動の場合、社協様が準備下さる写真や調査票だけではどうしても把握しきれません。灯篭撤去!と言っても問題になるのは環境・状況ですし、いくら重機で言っても肝心の機材が入らない狭い路地だったら大変です。そんなわけで、二案件のニーズ票を持って現地「志賀町富来地域」に向かいました。

一件目…あぁ~~~こういうタイプですか。フェンス垣根の外から吊り上げないと出せません。フェンスの向こう側は重機からも見えませんので基本的には無理です。

▲ 岩は残します。崩れた灯篭を撤去します!
依頼者様
も言っておられました…「ず~っと倒れた灯篭を見ていると滅入ります…もしも取り除いて頂けたらどんなにホッとするか…」。今日は現地調査の予定でしたが「本日今から行います!」と挑む事に決めました。依頼者様奥さまの協力と、あとは対面する窓ガラスを鏡代わりに使ってフェンス内の様子を見ました!。使える物は何でも使います(^^!

▲ 灯篭土台は基本的に残地ですが、カエルの石像がかわいかったので、土台の上に置いておきました(笑)

「Smileプロジェクト~能登応援隊隊長」の中 忠正さんから〝ブロック塀撤去の相談〟を頂きましたので、自分の現場から更に北東の「稗造(ひえづくり)地区」へとお邪魔させて頂きました。この「中さん」は凄い方で、自衛官を定年退職された後、様々なボランティア活動でその専門性を活かして活動されている方なんです!「いつかお会いさせていただけたらな~」と思っていました!。建物は解体決定なので「建物撤去後にブロック類の解体に入るのが妥当」との事で所有者様と打ち合わせしてきました。

当団体は「赤い羽根共同募金会」様のボラサポ助成を受け、多くの皆様のご支援・ご協力によりまして活動を進めさせて頂いております。常に皆様からの貴重なご寄付により活動をさせて頂いていると言う意識をもって、ひとつひとつ丁寧に案件完了に向けて活動いたしております。ご寄付くださった皆様、本当にありがとうございます。